ドレスコート:パターンアレンジ


ドレスコート・ピークトラペルの前身頃、後ろ身頃、後ろ脇、前見返しのパターンをアレンジして、ショート丈のジャケットのパターンを作ります。

制服ミニーのジャケットは前があいています。ボタンを留めていません。
子供服の普通のテーラードジャケットは、当然のように前ボタンを留められるように
作るので、前中心が重なり合う形です。これを前中心が重ならないように作るとなると
ラペルの返り線を変える必要があり、それに伴って衿、ラペル、見返しの
すべてのパターンを作り変えなければなりません。

ドレスコートは、元々前身頃のボタンを留めるようには出来ていません。
つまり前中心が重なる形ではないので、3cm前後は前があいている状態で着ます。
これを利用すれば、制服ミニーのジャケットに似た形のジャケットのパターンが出来ます。


身頃の衿ぐりは変更していないので、表衿、裏衿のパターンはそのまま利用できます。
衿先の角度などは、お好きな形にアレンジしてください。



 例:110サイズ

【身頃】

ドレスコートのパターンをトレースします。 

 @後ろ脇  A後ろ身頃  Bピークトラペルの前身頃
 Cピークトラペルの見返し(この図には書かれていません。)
合い印、布目線、垂直線、前身頃のラペルの返り線も忘れずに。



制服ミニーのジャケットは丈の短いジャケットです。
お子さんにどのくらいの丈のスカートを履かせるか(目安はヒザ上3〜5cm)、
出来ればスカート着用で、バランスを考えてジャケットの丈を何cmにするか決めます。
P.2の図を参考にして、バックネックポイント(BNP)からまっすぐに背中を通して、
ジャケットの裾(「ヒップラインの少し上」〜「ウエストラインとヒップラインの中間くらい」が目安です)
までの長さを測ってください。縫い代を多め(3〜4cm)に取っておけば、あとから変更が可能です。
今回は110サイズを例にして作図します。ジャケットの丈は31.5cmにします。









A後ろ身頃
aはパターンの後ろ身頃の裾線です。
後ろ身頃の布目線の延長線を下に長く引きます。(−−−−−−)
パターンの両端から、布目線の延長線と平行に線を下におろします。(−・−・−・−)









ジャケットの丈を31.5cmにすると、BNPから31.5の地点は、aから6.0cmになります。







a線と平行に、6.0cmの幅をあけて b線を引きます。
(「6.0cm」は110サイズの場合の目安です。
 お子さんのジャケット丈を決めた上でこの寸法を算出してください。)

−・−・−の線から外側に0.2cm、0.6cm(※)離して、脇線を引きます。これで後ろ身頃はOK.

(※センターベンツを作る場合は、この0.6cmは離さず、布目線と平行なままにしておく。)


@後ろ脇
後ろ脇も布目線の延長線を下に長く引きます。(−−−−−−)
裾線から6.0cmあけて、延長線と「垂直に」 c線を引きます。
(パターン@の裾線は直線ではないので、c線は−−−−線と垂直に。)









@もパターンの両端から、布目線の延長線と平行に線を下におろします。(−・−・−・−)
−・−・−の線から外側に0.5cm、0.2cm離して、脇線を引きます。これで後ろ脇はOK.
d線の長さを測っておきます。









B前身頃
布目線の延長線を下に長く引きます。(−−−−−−)
点e(返り止まり)と布目線の間の長さ f(- - - -)を測ります。この場合は3.9cm。
布目線・延長線と平行な線をeから下に引きます。(−・−・−・−)







前身頃のジャケットの長さを決めて、点eからの長さを取ります。
110サイズで10.5cmが目安です。布目線・延長線と垂直な線g を引きます。
前身頃の長さは仮縫いで調整出来るように、縫い代を多め(3〜4cm)に
取っておけば、あとから変更出来ます。



ラペルの形を変更します。
衿ぐりの線を延長した線hを斜め下に延ばします。(−・−・−・−)
ラペルの端とぶつかった点を、点i とします。
点i と、返り止まりの点e とを直線で結んだ線j (- - - - - )を引きます。







図中のkは衿の付け止まりになるので、合い印を入れます。
前身頃の脇線の延長線m(−・−・−・−)を下に長く引きます。
−・−・−の線から外側に0.2〜0.5cm離し、dの長さ(この場合は5.8cm)を取ります。



写真の試作品の前身頃の脇は、0.2cm外側に離しています。
もっと身頃の裾を広げたい場合は0.5cmくらいまで離してみてください。
これも脇の縫い代を多めに取っておけば、あとから変更できます。
また、下のポケットの真ん中よりちょっと前くらいの位置にダーツを入れると
ウエストが少し絞れて、裾がやや広がった形になります。




ウエストラインに合い印を付けます。



前身頃のラペルの先端と、前端+裾のカドに丸みをつけます。
これで前身頃もOK.
裏地を付ける場合は、前身頃の見返し線も書き写しておきます。





ベンツ】

後ろ身頃にセンターベンツを付ける場合の作図です。
裾線と後ろ中心線が垂直のほうが作りやすいと思うので、
後ろ中心線は布目線と平行な線を引いておきます(上記※)。



裾から7.5cm(110サイズの場合)上にあがったところを点aとします。これがベンツ止まりになります。
右後ろ身頃は3.0cm、左後ろ身頃は3+3で計6.0cm、外側に長方形を書きます。

ベンツの縫い代の付け方、ベンツの縫い方はP.27のスタンドカラージャケットと同じです。
センターベンツの重なり方は男性用と女性用で逆になります。
スタンドカラージャケットは男の子用、制服ミニーは女の子用の重なり方になっていますのでご注意ください。



ベンツの作り方はmixiアルバムで、裁断の仕方、接着芯の貼り方、縫製、裏地の付け方を説明しています。


男性用

 http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000088853051&owner_id=47314531

女性用

 http://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000088852637&owner_id=47314531




【見返し】



見返しのパターンをトレースしたものです。布目線、返り止まり、ラペルの返り線を忘れずに。










前身頃と同じ手順で、ラペルの形を変更します。
衿ぐりの線を延長した線h を斜め下に延ばします。(−・−・−・−)
ラペルの端とぶつかった点を、点i とします。
点i と、返り止まりの点e とを直線で結んだ線j (- - - - - - -)を引きます。









ラペルの先端に、前身頃と同じ丸みを付けます。
見返しにも衿付け止まりの合い印 k をつけます。









前身頃のパターン(- - - - - - -)の上に見返しのパターン(実線)を重ねます。
布目線と、返り止まりを合わせて置きます。
見返しの裾の長さ n を測っておきます。










前端からnと同じ長さを裾で取ります。
裾から垂直に、布目線と平行な線(−・−・−・−)を上の方向に引きます。
元々の見返し線(- - - - - - -)に、自然なカーブでつなげます。










見返しの完成。

裏地を付ける場合には見返し線に1.0cmの縫い代を付けます。
裏地を付けない場合には見返し線で裁ちます。




尚、mixiアルバムの「テーラードジャケットの作り方」に掲載している制服ミニーのジャケットは、
ここでご紹介したパターンではなく、別に作図しております。

ここでご紹介したパターンでは、身頃のみの試作をシーチングで作りました。
その写真をブログのこちらのページにアップしております。参考にしていただけたら幸いです。


http://plaza.rakuten.co.jp/colycoly/diary/201302040000/